線維筋痛症

鍼灸何でも相談室(ALS)

  • Q. 線維筋痛症は鍼でよくなりますか?

    この病気で病院を転々としました。最初は坐骨神経痛という病名がつき、そのうちリウマチの気があるのでは?などと疑われたり、神経炎だとか、痛む場所によってたくさんの病名がつきましたが、結局痛みは軽くなりません。シップや電気治療、痛み止めなどでたいして効果はありませんでした。そのうち歩くのも難儀になり、家に引きこもりがちになって、うつ病になりました。そして、最終的に下った病名が線維筋痛症でした。薬も飲んでいますが、それほどいい結果も見えず、このまま動けなくなってしまうのではという不安が増すばかりです。主治医に聞いたりインターネットで調べたら針灸がいいかもしれないとのことで、割と近くにあるので、そちらに行きたいと考えておりますが、この病気の治療経験はありますでしょうか?また、どんな治療をされるのでしょう?お教えください。 

    匿名[2010/8/1-10:8:12]
     
  • A. Re:線維筋痛症(FMS)は鍼で

    この病気で病院を点々とする方は多いようですね。当院にも、そのような形で散々病院巡りをして治らず来られるケースがあります。
    直接患者さんと向き合ってじっくりお話をお聞きし、触診によって痛む部位の確認などを行えば見落としが少なくなるのかもしれないとは思うのですが、なかなか病院でも老化による椎間板の変性やストレスや労務など他の多くの考えられる原因の方を先に疑ってしまって、病気の本質にたどり着けない場合が多いのかもしれません。
    で、結局よくならなくて鍼灸院に来られる。そしてよく見てみると「ちょっと違うかな?」って気づくことがあり、専門の病院で診断してもらったら線維筋痛症だったりということもあります。
    実はこの病気で鍼灸院(当院)に来院される方は多いです。人口の2パーセントはいるということですが、その中から何パーセントかはみえているということは、かなり多いと思われます。ALSやパーキンソン病、リウマチ、癌など難病といわれているような患者さんが鍼灸院に多く集まるというのは、同じような理由があるのかな?とも思いますが、出ている症状「こわばり・だるさ・むずむず感・しびれ・痛み・こり・不眠・脱力・熱感・頻尿・下痢・うつ」などに改善はみられます。鍼灸は病名ではなく出ている症状に対して行う治療だからなのかもしれません。もちろん原因を考えた上で診断を行った後に治療をし、よりよい結果を出せるよう試行錯誤を繰り返すのですが。
    要するに、必ずいい結果は出せると思います。その状態から完治といえる状態に近いところまで改善するのに数回という場合もありましたが、、個人差があるので1度やってみないとなんとも言えませんが、とにかく除痛に対して鍼灸はかなり有効です。
    数日前来院されたFMSの方は、うつ病の傾向はみられるものの全身性の耐え難い激痛というほどの症状は無かったのですが、身体全体に痛む箇所があり関節のこわばりが強く歩行に支障が出て著しくQOLが低下していました。ですが、1回の治療終了直後に全身のこわばっていた筋肉が柔らかくなり、身体が軽く感じ、3mの距離を往復する2分間歩行テストが75mから102mに増えました。スタスタ歩けるようになったんです。皆さん直後効果は出ます。それがどのくらい持続するかとか、日常生活に支障が出ないレベルまで改善するには何回といったことは、数回やってみないとわかりませんが。
    また、抑うつ度チェックなどもやっていますが、症状が軽くなってくると自然にうつ傾向などもよくなり熟睡できるようになります。運動を組み合わせていただくと、もっとよい結果が速く出ますので、ジムに通い水中ウォーキングもお勧めしています。

    とにかく、その方に合った方法を見つけ出して、すぐに結果を出しますので一度来院してみてください。

    遠くから泊りがけでお見えになる場合もありますが、鍼灸院だったらどこでも痛む箇所(トリガーポイントとも言う)に治療をすれば結果は出せると思いますので、遠いところの方はまず、お近くの鍼灸院に相談してみてください。
2022/11/23 症状   sakai
< 前の記事     一覧へ     後の記事 >