パーキンソン病

鍼灸何でも相談室(パーキンソン病と鍼灸)

  • Q. パーキンソン病に効きますか?

    父なのですが、50歳からパーキンソンになり、特に振戦(手のふるえ)が気になるのと、歩行が大変なのと、動作が突然止まってしまい、本人も不安で、家族としても心配で、少しでもよくなればと思いご相談しました。パーキンソンの研究をされているとのことですが、鍼はこの病気に効くのでしょうか?研究の内容をお聞きしたいのですが、よろしいですか。

    匿名[2010/2/12-13:4:21]
     
  • A. Re:パーキンソン病に

    パーキンソン病というと中脳黒質のドーパミン神経細胞減少により起こるもので、一般的に鍼灸ではそういった脳の障害に効果はないと思われがちですが、案外いい結果がでていることをあまり知られていません。
    そこで、私たちが現在、鎌ケ谷総合病院において(ALSやパーキンソンなど難病外来を担当している湯浅医師の下に)行っている研究の中から、私が担当している患者様の1例をご紹介いたします。

    ■上記被験者について

    施術日:1/16(鎌ケ谷)1/23(成田)1/30(成田)2/6(成田)2/13(成田)2/20(成田)2/27(成田)3/6(成田)3/13(鎌ケ谷) MHY(重症度3) UPDRS MMS メンタル特に大きな変化無し
    PDQ-39 だいぶ改善が見られる
    2mWalking(単位m) 75→89 81→81 72→78 84→90 96→102 毎回改善
    Beck 数値の上では大きな変化はないものの、QOL等の内容においてはかなり変化が出て来た。

    要約すると、

    最近はよく動くようになり、家事も積極的にやるようになり、そのせいか体重も健康的に(本人がこの点を強調)5キロ減量し、身体が軽く足の運びも楽で調子がいい。
    また、夜間頻尿(4、5回は起きていた)が1、2回に減少。
    眠りも深くなり熟睡できるようになった。
    便秘だったものが毎日規則的に排便できるようになった。

    臨床検査技師をしていて現在自宅から離れている病院に入院中の奥様からは、普段電話の声だけ聞いているが、最近は声に張りが出てきて、内容も以前は何を言っているかよく分からない部分があったが、舌が回るようになったせいか、よく聞き取れるようになった。とのこと。

    望診では顔色が良くなり、表情が出て来て笑いが多くなった。本人も「気持ちがさわやかになった」とのこと。
     

パーキンソン病の鍼灸治療に関するパーキンソン研究

2022/11/23 症状   sakai
< 前の記事     一覧へ     後の記事 >